ウルトラ情報ランド

ウルトラシリーズ、円谷プロ作品に関する情報を発信していきます!

なぜウルトラマンにジャニーズが出ることになったのか?その影響と問題点に迫る!

ジャニーズ事務所は一見ウルトラマンなどの特撮作品とは全く縁がなさそうに思えますが、実はそうでもなかったりします。

 

ウルトラファンならご存じかとは思いますが、1996年から1997年にかけて放送された「ウルトラマンティガ」の主人公マドカダイゴを演じたのは長野博さんです。

 

長野博さんは当時、「V6」のメンバーとしてデビューして間もない頃であり、アイドル活動と並行してティガにも出演していました。

 

当時既に人気グループを多数輩出していたジャニーズ事務所のタレントが特撮作品に出演することはとても珍しいことでした。

 

そのことはウルトラシリーズの人気向上に一役買った面もありますが、その一方で大きな芸能事務所が絡んだゆえの問題点も生じることとなります。

 

今回はウルトラマンティガにジャニーズが出ることとなった経緯とその後の問題点あたりについてご紹介します!

 

 

ティガに長野博が出演することとなった経緯

久々のテレビシリーズ復活に気合が入る円谷プロ

ウルトラシリーズは1980年放送の「ウルトラマン80」以降、正式な特撮作品としてはテレビシリーズが途絶えていました。

 

そこでちょうどシリーズ生誕30周年記念となる1996年に新しいテレビシリーズを立ち上げることとなったのです。

 

久々のテレビ作品なので、当然成功させたかった円谷プロは色々な戦略を試みます。

 

その戦略の一つが現役アイドルを起用することで、これまでの作品との差別化を図ることでした。

 

ジャニーズ事務所と交渉

主人公のダイゴは企画書の段階で「ジャニーズ風の美青年」というキャラ設定がなされており、それを実現させる運びとなりました。

 

製作に携わっていた毎日放送の丸谷嘉彦氏がジャニーズと繋がりを持っていたため、そこから交渉が行われました。

 

偶然にもジャニーズの藤島ジュリー景子氏がティガの企画に携わっていた満田かずほ氏の作品のファンであったため、交渉は順調に進み、その結果V6の長野博さんが選ばれました。

 

こういった経緯を経て長野博さんがティガの主演を務めることとなりました。

 

ジャニーズタレントが出演したことによる影響

主役に抜擢された長野博さんでしたが、V6としての活動も並行して行わなければなりませんでした。

 

そのためスケジュール調整は困難を極め、その結果ダイゴは主人公なのに出番が少ないという異例の事態となります。

 

しかし主役のダイゴの出番が少ない分、他のキャラクターにスポットを当てることができ、主人公ばかりが目立つというよくありがちな展開を払拭させることに成功しており、作品をより充実させる要因となったという見方もあります。

 

ジャニーズが関わったことによる問題点

続編になかなか出演できない

長野博さんはティガ終了後に続編として製作された「ウルトラマンダイナ」の第50、51話にゲスト出演しています。

 

しかしその後製作された映画「ティガ・ダイナ光の星の戦士たち」と「ティガ・ダイナ&ガイア超時空の大決戦」ではオファーがあったものの諸事情により出演していません。

 

ただ2000年公開の「劇場版ウルトラマンティガTHE FINAL ODYSSEY」には再び主役として出演しましたが、その翌年の「ウルトラマンティガ外伝 古代に蘇る巨人」では諸事情により出演していません。

 

この諸事情はおそらく長野博さんのスケジュール調整が困難だったことでしょう。

 

ただ2008年の「大決戦超ウルトラ8兄弟」やその後の玩具CMにはしっかり出演しており、決してティガをないがしろにしているわけではないことが分かります。

 

肖像権によりサブスク解禁が難しい

ジャニーズ事務所は肖像権に厳しい事務所として知られています。

 

そのためタレントの出演した作品がすぐに配信されなかったりします。

 

現に2021年にサブスクサービス「TSUBURAYA IMAGINATION」が開始した際に長野さんが出演したティガとダイナは視聴対象外となっていました。

 

また電子書籍「ウルトラ特撮PERFECT MOOKティガ編」でも長野さんの顔写真が黒塗りにされていたことがTwitterで話題になったりもしました。

 

これらはジャニーズ事務所の肖像権の厳しさを物語っていると言えるでしょう。

 

ただ「TSUBURAYA IMAGINATION」では現在、ティガもダイナも視聴可能となっています。

 

その後、特撮に出演したジャニーズはいるのか?

長野博さんがジャニーズから特撮作品に出演した初のタレントとなりましたが、その後ジャニーズタレントが出演することはあったのでしょうか?

 

美少年がヒーロードラマに出演

ジャニーズジュニアの美少年が2021年に戦隊モノをモチーフにしたドラマ「ザ・ハイスクールヒーローズ」に出演し話題となりました。

 

そのドラマは正式な特撮作品というわけではありませんが、東映も携わっており、3話のエンディングでは本家ヒーローの仮面ライダーセイバーとゼンカイザーが登場して一緒に踊るという演出がありました。

 

ちなみにそれ以前にも関ジャニ∞が「エイトレンジャー」という映画に出演していたこともあります。

 

長野博に次いで出演したのは有岡大貴

2022年公開の「シンウルトラマン」には「HeySayJump」の有岡大貴さんがメインキャストとして出演していました。

 

変身するヒーローの役ではありませんでしたが、ウルトラマンを支える立場として奮闘する役柄でした。

 

そのため有岡大貴さんが長野博さんに続いてウルトラシリーズに出演した2人目のジャニーズタレントと言えるでしょう。

 

ちなみに有岡さんはジャニーズ入所前の子役時代に「百獣戦隊ガオレンジャー」に出演していたこともあり、ジャニーズの中では特撮に縁が多いことで知られています。

 

今後は長野博さんの登場機会が増えるかも!

ジャニーズは肖像権において厳しいことで有名でしたが、その傾向は徐々に薄れつつあります。

 

そもそも肖像権にこだわることは時代遅れだとされていますし、ジャニーズ事務所自体が2023年に色々あったため、今や肖像権にこだわってもいられなくなっているのが現状です。

 

出演していた長野さん自身もシリーズに愛着を持っているようなので、もしかしたら今後は長野さんが再びウルトラシリーズに出演するという夢のような展開に繋がる可能性もあります。

 

ティガ自体が人気の作品なので、十数年ぶりに長野さんの変身シーンが見れるかもしれませんよ~