ウルトラマン80は1980年代最初で最後のテレビシリーズ作品であり、1975年以来約5年ぶりのテレビ作品でした。
変身する矢的猛が中学校教師である点が注目を浴びた作品でもありました。
そんなウルトラマン80は歴代ウルトラ戦士の中でも強いと言われる一方で不遇、不人気などとマイナスエネルギーならぬマイナスイメージを持たれがちです。
ウルトラマン80は本当に不遇で不人気なのでしょうか?
ウルトラマン80不遇な要素
ウルトラ兄弟の一員なのか曖昧だった
80は放送当時はウルトラ兄弟なのかどうか明らかにされていませんでした。
そのためかウルトラ6兄弟が80に登場することもありませんでした。(ウルトラの父は登場しました。)
劇中にウルトラ兄弟が客演で登場していれば、もしかしたら視聴率が上がった可能性もありますからね~
しかしその後、「ウルトラマンメビウス」にて80が公式にウルトラ兄弟入りしていたことが明らかになっています。
ただやはりウルトラ兄弟は6兄弟がメインであるため、80がウルトラ兄弟の一員というイメージが薄いのも事実です。
客演が少ない
80は昭和のウルトラ戦士の中でも客演があまり多くないです。
エイティが客演したのは、「ウルトラマンメビウス」、「大怪獣バトルウルトラ銀河伝説」、「ウルトラマンゼロTHE MOVIE」、「ウルトラギャラクシーファイト大いなる陰謀」です。
全然客演しない戦士もいるので、それに比べれば多い方かもしれません。
しかし昭和のウルトラ戦士は時代を問わず、もっと多くの映画やテレビシリーズにゲスト登場しているので、それを見ると80の客演が少ないのではないかと感じてしまうのです。
人気怪獣が少ない
ウルトラシリーズはそれぞれの作品で人気怪獣がいます。
ウルトラマン80はバルタン星人、レッドキング、ゴモラといった過去の人気怪獣が違う姿で再登場しましたが、それを除くとあまりメジャーな怪獣がいません。
2022年のウルトラマン大投票の怪獣部門では80の登場怪獣は200位以内にランクインしていませんでした。
ウルトラシリーズはヒーローだけでなく、怪獣も人気が高いため、あまり目立った人気怪獣がいない80はそういった点で不遇と言われるのかもしれません。
ちなみに80の代表的な怪獣はギコギラー、ホー、ザンドリアス、サラマンドラ、ギマイラあたりですかね~
相次ぐ路線変更
ウルトラマン80は当初は学園モノとして製作されました。
しかしそういった設定を継続することに限界を感じたTBSのスタッフの助言もあり、その後、防衛チームであるUGMをメインにしたストーリー、少年ドラマをメインにしたストーリーなど、ストーリー性が定期的に変わっていきました。
そういった路線変更も蓋を開けてみれば、視聴率的に失敗に終わり、その上TBSと円谷プロの溝を深める事態へと発展していきました。
80以後、長らくテレビシリーズが製作されなかったのはこのことも影響しているようです。
レンタルDVDが置いてある店が少ない
ウルトラマン80はDVD化されていますが、レンタルDVDは置いてある店が少なかった印象があります。
都会の大きめなツタヤやゲオなどにはあったかもしれませんが、普通の店で見かけることはまずなかった記憶があります。
80以外のテレビシリーズ作品は大体置いてあったので、こういった点も不遇なのかな~と感じさせられます。
ただ今では宅配レンタルや動画配信サービスがあるので、以前に比べると視聴しやすくはなっています。
タイトルが個性的
ウルトラマン80は全部で50話あるのですが、中には個性的というか「えっ、何これ?」みたいなタイトルがあります。
私が個性的だな~と思ったタイトルは以下です。
31話「怪獣の種飛んだ」
34話「ヘンテコリンな魚を釣ったぞ」
39話「ボクは怪獣だ~い」
40話「山からすもう小僧がやって来た」
中でも特に驚かれたのが最終話のタイトルです。
大体最終話といえば、ヒーロー番組の最後にふさわしいようなタイトルがつけられます。(ウルトラマンAの最終回は「明日のエースは君だ」のような。)
80の最終話のタイトルは「あっ!キリンも象も氷になった!!」です。
スタッフは最後の最後にやけくそになったのでしょうか?ファンの間でもこのタイトルは衝撃的だったようです。
ただし内容自体はちゃんとしたものでした。
結局ウルトラマン80は不人気なのか?
ウルトラマン80の視聴率は「ウルトラマンレオ」よりも下がりました。
視聴率的に失敗扱いされているレオよりも低い所を見ると、視聴率的にはやはり不人気なのではないかと感じてしまいます。
ただ視聴率だけが作品のすべてではありません。
80は他の戦士と比べて独特なデザインがファンを惹きつけていますし、アクロバティックなアクションシーンは見ごたえがあります。
戦闘シーンを見るのが好きな人は「ウルトラマン80」という作品を楽しめると思います。
また放送から40周年を迎えて再び注目を浴び、再評価されていたりもするので、不遇な要素もあるにはありますが、決して不人気というわけではありません。
もしかしたら今後は80の不遇さも薄れていくかもしれませんね!